2023年度 理事長所信

理事長所信

一般社団法人 寝屋川青年会議所
第48代理事長 神原 雅男

はじめに…

東京の地で青年有志が立ち上がり、「新日本の再建は我々青年の仕事である」と設立趣意書に掲げ、戦後の荒廃したまちを切り拓くべく、青年会議所運動が始まり、その運動は日本中に大きく波紋を拡げていきました。
一般社団法人寝屋川青年会議所は1976 年に全国で602 番目の青年会議所として、寝屋川のまちで産声をあげました。我々は常に理想の社会を追い求め、「明るい豊かな社会の実現」に向け、時代の荒波が押し寄せてきても、昨今の感染症拡大の脅威にさらされようとも、確固たる組織体として、会議を重ね、変革を行い、時代を先駆け、運動を発信してまいりました。
我々は事業を生み出し続ける創造者でなければなりません。我々はこれからのまちの課題となることを見出し、それらを解決する事業を創造し続けなくてはならないのです。失敗は成功の母と呼べます。失敗を次に生かすことで自身の糧となり、経験と呼ばれるようになり、最後には成功へつながります。経験値を積み重ねることで人は大きく成長をすることができます。
これからも我々は先輩諸氏から紡がれてきた知恵と経験と熱き心を胸に、失敗を恐れず、常に挑戦する志を同じくする仲間とともに飽くなき探求心を持って、事業を創造し、寝屋川のまちからなくてはならない組織体として、笑顔を絶やすことなく前へ突き進んでまいります。

ALL FOR NEYAGAWA ~前へ!熱き心を燃やし笑顔で突き進め!~

青年会議所の理念とは、我々が寝屋川のまちのために運動している目的とは、そして、活動に時間を費やす本質とは。言葉を浅く見るのではなく、深く理解し、自身の心に落とし込む必要があります。「みんなは寝屋川のまちのために。全ては寝屋川のまちのために。」、我々がこの青年会議所活動で費やす全ての時間は寝屋川のまちのためにあるのです。
例会事業の構築において、焦ってすぐに答えを求めるのではなく、土を耕して種をまくことを意識し、本年度で行う目的意識を持つ必要があります。また、参加するメンバーは何のために参加するのか、何を持って帰るのか、必ず一日の中で成長の種を持ち帰るという目的意識を持つ必要があります。目的意識を持つことでメンバー全員が考える力、考え抜く力を身につけることができ、まちのリーダーへの成長につながるのです。
我々は寝屋川のまちのために、これからどんな困難があろうとも、心を熱く燃やし笑顔で立ち向かい、前へ突き進んでまいります。奉仕、修練を行う中で最高の仲間と友情を育みながら成長の機会を愉しみ、笑顔を伝播してまいります。それによって寝屋川のまちの人々を感化し、より多くの人々が寝屋川のまちをさらにより良くしたいと思える、そんな寝屋川のまちを創造してまいります。

「おもいやり運動」の推進

我々(一社)寝屋川青年会議所は、2 年後に迎える創設50 周年に向け、拡大スローガンとともに人・地域・未来をおもう「おもいやり運動」推進の5 ヶ年計画を立てました。おもいやり運動の推進を行うにあたり、相手が今必要なコト、求めるコトだけを行うのではなく、相手を深く知る中で、将来を見据えて必要なコトや求めるコトを意識しなければなりません。それが人、地域、未来をおもうことにつながります。また、単年度で終わるのではなく、継続ができる形をあらゆる角度から模索し、持続可能な事業、50 周年につながる事業の構築を確立してまいります。

拡大スローガン「会員増強」~退会者0への挑戦~

(一社)寝屋川青年会議所がこの寝屋川のまちから無くなると、まちは停滞し、衰退をすると考えます。何故なら、我々は日々、仕事と家庭の時間とは別に、多くの時間を青年会議所運動にかけ、まちの未来や未来を創る子ども達のために、まちの課題を解決し、より良いまちづくりに挑み続けているからです。それだけ存在意義のある組織体という信念を持っています。
青年会議所は40歳で卒業を迎える年齢制限のある組織体です。メンバーが卒業を迎え、それ以上に入会するメンバーを迎え入れていかなければなりません。メンバーが自身の知人を入れたい、共に活動したい、そして、我々を知った市民が自ら入りたいと思われなければならないのです。人を集める組織体ではなく、人が集まってくる組織体へとならなければなりません。
これまで我々は多くのメンバーを入会してもらう量の拡大と、入会したメンバーが卒業まで迎えられる質の拡大を行い、バランスが取れた拡大運動を展開してまいりました。全国的に会員数が年々減少する中で、100名を超えるメンバー数を誇ってきました。
本年度はこの勢いをさらに強めるために、拡大運動は全員で行う一番大切な全体事業という認識を高め、より多くの方と交流する場を増やし、新入会員を40名以上迎え入れます。そして、新入会員の結束をより高められるオリエンテーションを実施し、メンバー全員が個々を見て、コミュニケーションを取り合います。また、メンバーの家族が参加し、我々との関わる時間を増やし、互いを知り合うコトにも注力いたします。そして、入会したメンバー全員がまちのリーダーとなって笑顔で卒業を迎えるまで続けたいと思える組織体へと前進させます。強い信念と熱き心で志を同じくする仲間を増やし、さらなるより良い寝屋川のまちづくりに挑んでまいります。

有意義な機会を提供する例会

例会は月に一度の貴重な機会を得られる時間だからこそ、メンバー全員が一堂に集まる必要があります。例会のテーマが今関心の薄い内容であっても、この青年期に知見を拡げることが大切です。それにより、自己の器が大きく広がり、未来の大きな成長につながるのです。
多くのメンバーが参加する例会は、全体の活気につながり、魅力が上がり、結果的に組織体の強化につながります。そして、自身が成長を遂げるにはJC 活動の本質を理解し、自己研鑽に励む気持ちを持って参加する姿勢が大切です。例会を通じて、メンバー同士が気にかけあうおもいやりの心を持ってお互いを誘い合い、心から信頼し合える関係性を構築し、80%以上の参加率と100 名以上のメンバーが参加する例会を開催します。 例会の発祥は、意識統一をするためにメンバーが一堂に会して懇親をしていた社交ダンスの集まりです。当時は時間どおりに人が集まらず、待ち時間にスピーチを始めたのがきっかけとなり、定期的に講師を呼ぶようになりました。元々は意識統一のために集まって行っていた懇親会が、学びの機会を提供することや事業の練習を行うようになっていったのです。
懇親を深めながら意識統一を行うこと、我々だからこそできる学びを追求すること、誰もが活躍できる社会の実現を目指すこと、そして、寝屋川のまちの課題を見出し本当の意味での解決することにつながる例会を創造します。
例会運営に携わることで指導力開発を行い、リーダーとしての資質を高め、次代を担う人財への成長につなげてまいります。それにより、これからの寝屋川のまちの発展、メンバーの人生や社業の発展につなげてまいります。

紡がれてきた継続事業と未来へ向けた新規事業

偉大な先輩諸氏から紡がれてきた継続事業はどれもが寝屋川のまちに無くてはならない事業となっています。特に寝屋川ハーフマラソンと寝屋川まつりは、寝屋川市外からも多くの方がお越しいただいています。その名物事業は2020 年から3 年連続中止となってしまいました。
今後、未知なる感染症が蔓延した場合においても、最後まで諦めず行政や各種団体と連携し、新たな開催様式を模索し続けます。各種事業を必ず実施することで、寝屋川のまちを明るく照らし、より多くの笑顔を創出してまいります。
偉大な先輩諸氏が築いた寝屋川ハーフマラソンは、他地域においては実現が困難な事業です。その理由は人口20 万人を超える都市の市街地を20km も走り抜けるからです。この事業を必ず実現するという熱き心があったからこそ実現できた、青年会議所だからこそできた、我々の誇るべき事業です。
本年度はそのような寝屋川のまちの人々からまちの誇りと思っていただけるような、単年度では終わらない未来に寝屋川のまちの名物となるような新たな事業を創出いたします。また、日本全国で課題となっている少子高齢化や人口減少、婚姻率の低下への課題の解決につながる事業を創出し
てまいります。各種事業が未来の寝屋川のまちにあり続けることができるよう、持続可能な仕組みを構築してまいります。

さらなる成長の場

我々(一社)寝屋川青年会議所は、日本青年会議所、近畿地区協議会、大阪ブロック協議会へ毎年多くの出向者を輩出しています。さらに、近年においては毎年役員を輩出しており、活躍の場が拡がっております。
本年度も役員を輩出し、日本中に多くの出向者を輩出してまいります。
出向の場は一生を共にする仲間づくりができ、メンバーがより大きく自己成長ができる場です。そして、出向者は、多くの機会に全力で挑戦し、学び、そこで得た経験、知識、文化、人脈を愛するメンバーの元へと持ち帰らなければなりません。持ち帰ったモノによって、メンバー全体の成長につなげ、(一社)寝屋川青年会議所の力をさらに押し上げてまいります。

活気溢れる組織運営

組織運営を行うにあたり、良い運営に欠かせないのが参加率です。どれだけ例会事業、委員会などが良い内容であっても委員会メンバーの参加率が低いと組織運営がうまくいっているとは言えません。全員が積極的に参加を促し、役割の機会を与え、参加することの大切さを伝え、参加者の多い活気溢れる委員会を目指す必要があります。
本年度は委員会数を例年より減らし、各委員会の所属人数を増やします。参加率の高いメンバーが各委員会で増えることで、参加率向上につなげ、理事一人ひとりがメンバーとしっかりと向き合い、声を掛け合うことで活気溢れる組織運営を構築します。
活気溢れる委員会の基礎を作りあげ、底上げすることで、活発な意見が交わされ、議案書の精度は高くなり、それに伴い例会事業の質が向上していきます。担当理事が万が一不在であってもその高い精度の議案書によって、滞りなく例会事業が実施できるのです。理事全員が自身の役職の役目を適切に理解し、委員会メンバーに対して、しっかりと責任感を持って臨み、全うしてまいります。

結びに…

青年会議所は40 歳で卒業を迎える組織体であり、所属できる20歳から40歳というのはビジネスやプライベートで多忙を極める時ではないでしょうか。20 歳から40 歳というのは人生の中で一番成長が遂げられる年代だと考えています。時間は有限です。その中で今、何に優先順位を置くのか。
ここまで育てていただいた全ての方への感謝と受け継がれた熱き想いを胸に、本年度の青年会議所で過ごす時間がこれからの人生においてより良い結果をもたらすことを皆様にお約束いたします。青年会議所活動への時間の優先順位をもう一段引き上げていただき、共に有意義な時間を分かち合い、共に成長と発展を遂げてまいりましょう。全ては明るい寝屋川の未来のために。